道路交通法80条

 道路管理者の委託を受けた作業・工事を行う場合には、通常の道路使用許可申請とは異なる手続きによることが道路交通法80条に規定されています。

 例えば、道路管理者の委託を受けて、道路の樹木の伐採作業を行ったりする場合や、横断歩道の白線を塗り直す作業を行ったりする場合には、通常の道路使用許可申請とは異なり、道路交通法80条の特例手続きが適用されます。

 このページでは、このような道路管理者の委託を受けて行う作業・工事における道路使用許可申請の特例について説明しています。

原則は、道路使用許可申請

 道路において、作業や工事を行う場合には、所轄警察署長の道路使用許可を得ることが必要となるのが大原則です(道路交通法(昭和35年(1960年)法律第105号)第77条第1項)。

 これによれば、例えば道路で樹木の伐採作業を行う場合には所轄警察署に道路使用許可申請を行い、所轄警察署長の道路使用許可を受けることが必要になるのが原則です。

例外として、道路管理者が作業・工事を行う場合

道路管理者が工事、作業を行う場合の道路使用許可の特例

 以上の原則に対して、道路法における道路管理者(国土交通省、都道府県、市区町村)が、「道路の維持、修繕その他の管理のため工事又は作業を行なおうとするとき」は、この道路管理者は、道路使用許可申請は必要無く、「所轄警察署長に協議すれば足りる。」とされています(道路交通法第80条第1項)。

 これは、道路法における道路管理者は、自らが管理する「道路の維持、修繕その他の管理のため工事、または、作業を行なおうとするとき」には、道路交通法第77条第1項の所轄警察署長の道路使用許可を受ける必要は無く、所轄警察署長に「協議すれば足りる。」とされているところがポイントです。

 道路使用許可申請をして道路使用許可を受ける必要は無く、所轄警察署長と協議さえ行えば、自らが管理する道路で「道路の維持、修繕その他の管理のため工事、または、作業」を行うことができます。

 つまりこのような場合には、道路使用許可申請は必要ないことが例外として定められています(道路交通法第80条第1項)。

 例えば、道路管理者が前述したような、道路の樹木の伐採作業をする場合や、横断歩道の白線を塗り直す作業を行う場合、その他道路のメンテナンスを行うような場合には所轄警察署長の道路使用許可を受ける必要は無く、協議で足りることになります。

道路管理者の委託を受けて作業や工事をする場合、道路管理者の下請けとして作業や工事をする場合

 この規定が具体的な意味を持つのは、一般の会社などの事業者が、道路管理者の委託を受けて作業や工事をする場合、道路管理者の下請けとして作業や工事をする場合でしょう。

 この場合も、あくまでも工事や作業の主体が道路管理者であり、一般の会社などの事業者が、道路管理者の工事や作業を請け負う場合には、やはり事業主体は道路管理者ですので、この道路交通法第80条の特例規定が適用されることになります。

 つまり、会社などの事業者が、道路管理者の工事や作業を受注して、あくまでも道路管理者の工事や作業として行う場合には道路交通法第80条の特例規定が適用されることになり、道路交通法第77条第1項の道路使用許可は不要であるということになります。

 もう一度整理すると、道路管理者の工事や作業を受注して行う場合には、道路使用許可申請をして、道路使用許可を受ける必要は無いということになります。

所轄警察署長との協議について

「工事又は作業を行う場合の道路の管理者と警察署長との協議に関する命令」

 道路管理者と所轄警察署長との協議については、内閣府令・国土交通省令で定めるものとされています(道路交通法第80条第2項)。

 これを受けて、「工事又は作業を行う場合の道路の管理者と警察署長との協議に関する命令」(昭和35年(1960年)12月3日総理府令・建設省令第2号)が制定されています。

「工事又は作業を行う場合の道路の管理者と警察署長との協議に関する命令」の具体的内容

 この命令の具体的な内容を分析します。

 「道路の管理者は、道路の維持、修繕その他の管理のため道路において工事又は作業を行なおうとするときは、あらかじめ、所轄警察署長に対し、次の各号に掲げる事項を記載した文書を送付するものとする。」とされ、送付すべき事項が列挙されています(工事又は作業を行なう場合の道路の管理者と警察署長との協議に関する命令第1条)。

  1. 工事等の時期
  2. 工事等の方法の概要
  3. 工事等を行なう場合における道路交通に対する措置

 この3号は、一般の道路使用許可申請で必要とされる保安図、作業帯図、規制図と同様のものでしょう。

 道路管理者からこの文書により協議を受けた所轄警察署長は「速やかに文書により回答するものとする」とされています(工事又は作業を行なう場合の道路の管理者と警察署長との協議に関する命令第2条)。

 また、緊急を要する場合、例えば事故などで道路に損傷ができて緊急に補修をしなければならない場合などは、口頭により協議ができる場合の例外規定も定められています(工事又は作業を行なう場合の道路の管理者と警察署長との協議に関する命令第3条)。

実務における運用

 以上のように、一般の会社などの事業者が、道路管理者の委託を受けて作業や工事をする場合、道路管理者の下請けとして作業や工事をする場合には本来は道路使用許可申請をして、道路使用許可を受ける必要はありません。

 工事又は作業を行なう場合の道路の管理者と警察署長との協議に関する命令により、道路管理者と所轄警察署長との協議で足りることになります。

 実際の運用では、この協議書を道路管理者が作成して、所轄警察署長との協議を行う場合や、道路管理者が作成した協議書を事業者が所轄警察署長に代わりに持参することを求められる場合、あるいは本来の道路交通法とは離れますが、道路使用許可申請を求められる場合など多様な運用がされています。

 実際に、道路管理者の委託を受けて工事や作業を行う場合には、所轄警察署とどのように協議や申請を行うのか、十分に確認しておくことが重要になると考えられます。

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