北海道の道路使用許可申請署

 このページでは、内閣府令で定める事項を記載した申請書(道路使用許可申請書)の様式について、北海道警察のものをご説明しています。

 内閣府令で定める事項を記載した申請書(道路使用許可申請書)の様式についての基本的な説明はこちらのページをご参照ください。

 このページでも説明しているとおり、道路使用許可申請書(内閣府令で定める事項を記載した申請書)は本来の法律の規定では、全国で一律に同じものを使用することとされています(道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)・第10条第2項)。

 ところが実際には、それぞれの都道府県警察、都道府県公安委員会が少しずつアレンジを加えた道路使用許可申請のフォーマット、様式、書式を作成して使用しているのが現状です。

 実際に、北海道警察でも、かなりアレンジした道路使用許可申請のフォーマット、様式、書式を使用しています。

 このページでは北海道警察、北海道公安委員会の道路使用許可申請書(内閣府令で定める事項を記載した申請書)のフォーマット、様式、書式を分析します。

 なお、このページでご紹介しているのは、このページの作成、更新時のものです。

 その後、変更されている場合もありますのでご注意ください。

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 道路使用許可申請、道路占用許可申請、足場設置許可申請、通行禁止道路通行許可申請などの道路行政法規について衆議院議員の顧問、アドバイザーを務める行政書士事務所は恐らく日本全国でもさくら行政書士事務所だけだと思います。

北海道警察の道路使用許可申請書(内閣府令で定める事項を記載した申請書)のフォーマット、様式、書式

 北海道警察の道路使用許可申請書(内閣府令で定める事項を記載した申請書)のフォーマット、様式、書式はこちらです。

北海道警察の道路使用許可申請書フォーマット、様式、書式の特徴

フォーマットの番号

 まず、北海道警察の道路使用許可申請書フォーマットについて特徴的なのは、フォーマットの番号が本来の道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)・第10条第2項で定められた「別記様式第六」ではなく、「別記第2号様式(第9の1の⑴関係)」とされていることです。

 なお、このフォーマットの制定根拠は、本来の道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)・第10条第2項ではなく、北海道警察が独自に内規として制定している「道路使用許可取扱要領」であると考えられます。

 内規はあくまで行政機関である北海道警察内部での事務の取り扱いを定めたものに過ぎず、一般の申請者を対象とするものではありません。

 北海道警察が、内規である「道路使用許可取扱要領」で道路使用許可申請書のフォーマットを定めていることには強い違和感があります。

申請者の「電話番号」の欄が追加されている

申請者の「電話番号」の欄の追加

 次に、北海道警察の道路使用許可申請書フォーマットについて特徴的なものとして、申請者の「電話番号」の欄が追加されていることが挙げられます。

 上部の「申請者」の欄に追加している都道府県警は他にもありますが(群馬県警察など)、道路使用許可申請書の中の「道路使用の目的」の右側に申請者の「電話番号」の欄が追加している形式は極めて特徴的です。

 なお、この欄に記載する電話番号は、申請者の電話番号だと理解するのが自然でしょう。

神奈川県警察、神奈川県公安委員会との対比

 なお、神奈川県警察、神奈川県公安委員会は「道路使用許可申請署に本来規定されていない項目、欄を追加してはならない。」としています。

 もちろんこれは、神奈川県警察、神奈川県公安委員会の見解であり、北海道県警、北海道公安委員会を拘束するものではありません。

 ただ、同じ道路交通法、道路交通法施行規則に基づいて運営されている道路使用許可申請事務について、神奈川県警察が「許さない」としている道路使用許可申請書の項目の追加を、北海道警察では公に行っていることに違和感を感じます。

手数料貼付欄

 北海道警察で道路使用許可申請を行う場合には、北海道の証紙を貼り付ける方法で行いますが、この証紙を貼り付ける欄を追加しています。

警察署の事務使用欄

 「事項」というタイトルで、北海道警察の事務作業で使用する欄が設けられていることも特徴的です。

 具体的には、

  1. 手数料の名称
    道路使用許可手数料 号許可
  2. 納付日
  3. 受領者印

 の3つの項目が追加されています。

 これは警察署の事務使用欄、行政庁の行政事務で使用することを予定した項目ですので、「道路使用許可申請書」に入れるべき項目かについては、さくら行政書士事務所は疑問に感じます。

教示文

教示文について

 道路使用許可申請書の下部に、教示文を追加していることは大きな特徴です。

 これは、行政不服審査法(2014年(平成26年)法律第68号)第82条第1項、ならびに、行政事件訴訟法(1962年(昭和37年)法律第139号)第46条第1項の規定に基づき、処分である「道路使用許可」を行う相手方である申請者に対して行う教示です。

 道路使用許可という処分をするわけですから、行政不服審査法および行政事件訴訟法に基づいて教示文が必要なのはもちろんですが、教示文を「道路使用許可申請書」に載せることには違和感があります。

行政不服審査法

 まずは、行政不服審査法(2014年(平成26年)法律第68号)第82条第1項を確認します。

行政不服審査法(2014年(平成26年)法律第68号)第82条第1項
 行政庁は、審査請求若しくは再調査の請求又は他の法令に基づく不服申立て(以下この条において「不服申立て」と総称する。)をすることができる処分をする場合には、処分の相手方に対し、当該処分につき不服申立てをすることができる旨並びに不服申立てをすべき行政庁及び不服申立てをすることができる期間を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=426AC0000000068

 この行政不服審査法(2014年(平成26年)法律第68号)第82条第1項で規定されている「書面で教示」を、道路使用許可申請書に記載しています。

行政事件訴訟法

 次に、行政事件訴訟法(1962年(昭和37年)法律第139号)第46条第1項を確認します。

行政事件訴訟法(1962年(昭和37年)法律第139号)第46条第1項
 行政庁は、取消訴訟を提起することができる処分又は裁決をする場合には、当該処分又は裁決の相手方に対し、次に掲げる事項を書面で教示しなければならない。ただし、当該処分を口頭でする場合は、この限りでない。
一 当該処分又は裁決に係る取消訴訟の被告とすべき者
二 当該処分又は裁決に係る取消訴訟の出訴期間
三 法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、その旨

https://elaws.e-gov.go.jp/document?law_unique_id=337AC0000000139_20170401_427AC0000000059

 この行政事件訴訟法(1962年(昭和37年)法律第139号)第46条第1項で規定されている「書面で教示」を、道路使用許可申請書に記載しています。

 なお、行政事件訴訟法に基づき行政訴訟を提起する場合、被告は北海道公安委員会となります。

 ですので、管轄裁判所は北海道公安委員会の所在する札幌市を管轄する札幌地方裁判所になると思いますが、他の北海道内の地方裁判所に提起する場合もあるようです。

 これについては北海道公安委員会以外に、北海道函館方面公安委員会、北海道旭川方面公安委員会、北海道釧路方面公安委員会、北海道北見方面公安委員会が存在することの特殊性によるものだと思いますが、わかりにくい印象は受けます。

北海道警察の道路使用許可申請書フォーマット、様式、書式の特殊性

 以上で見たように、北海道警察が使用している道路使用許可申請書のフォーマット、様式、書式はかなり特殊性が強いものになっています。

 一般の方、法律が専門ではない方は、警察署の窓口で、係の警察官の方と以上のような道路交通法、道路交通法施行規則をはじめ、法律論をするのは難しいと思いますので、北海道警察が使用している道路使用許可申請書のフォーマット、様式、書式で道路使用許可申請を行うことをお勧めします。

 ただ、さくら行政書士事務所が北海道での道路使用許可申請の代理、代行を依頼された場合には、道路交通法、道路交通法施行規則の規定に基づき、正規の道路使用許可申請書を用いて申請を行います。

さくら行政書士事務所の、道路使用許可申請、道路占用許可申請、足場設置許可申請などの代理、代行のご案内

大学院レベルの「道路行政法規」の法律知識と、圧倒的多数の代理、代行の受任実績をもつ、申請実務に精通した専門の行政書士事務所

 さくら行政書士事務所の最大の特色は、「大学院レベルの法律知識」と、「通算5,000件以上、毎年平均300件以上の申請の代理、代行を受任してきた実績」とで、「法律知識」と「申請実務」のどちらにも精通した専門の行政書士事務所であることです。

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衆議院議員などの政治家の顧問、アドバイザーを務める行政書士事務所

 さくら行政書士事務所の代表行政書士は、衆議院議員などの政治家の顧問、アドバイザーを務めております。

 衆議院議員の顧問、アドバイザーですので、国会にも、衆議院議員会館にも自由に出入りができます。

 また、衆議院議員の顧問、アドバイザーですので、必要に応じて、内閣府、国家公安委員会、警察庁、国土交通省、総務省などの中央官庁のキャリア官僚と道路法や道路交通法など、および、行政手続法などについての質疑をすることができます。

 「質問主意書」という国会議員だけが国会法に基づいて行うことができる特別な質問を行うこともできます。

 さらには道路法や道路交通法の改正にも関与できます。

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 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県などを主に取り扱っていますが、長野県、静岡県、茨城県、群馬県、栃木県、山梨県、福島県、新潟県などの地域も受任します。

 ご依頼があれば日本全国全ての都道府県で受任します。

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 例えば、高所作業車などの車両のレンタル会社や警備員、誘導員の派遣会社などが、道路使用許可申請の代理、代行をすることは行政書士法違反という犯罪になり、懲役刑を含む刑罰の対象となります。

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