神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の妥当性

 このページでは、神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の妥当性について検討しています。

 神奈川県金沢警察署では、かなり特異な道路使用許可申請の運用を行っています。

 この神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の運用は、法律上適法なのでしょうか、また、法律上適法であるとしても、行政法上妥当性が認められるでしょうか。

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神奈川県金沢警察署について

 神奈川県金沢警察署は、神奈川県横浜市金沢区にある警察署で、神奈川県横浜市金沢区全域を管轄しています。

 神奈川県横浜市金沢区について道路使用許可申請を行う場合には、神奈川県金沢警察署に行うことになります。

神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の運用の特異性

 神奈川県金沢警察署では、かなり特異な道路使用許可申請の運用を行っています。

 道路使用許可申請をした方なら皆さんご存知かと思いますが、道路使用許可申請には、周辺地図、付近見取図が必要となります。

 神奈川県金沢警察署では、この道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用を行っています。

 この運用は法律上適法なのでしょうか、また、法律上適法であるとしても、行政法上妥当性が認められるでしょうか。

 道路交通法、道路交通法施行規則、神奈川県道路交通法施行細則などの法律、規則、法令を分析して検討します。

道路交通法の規定

内閣府令への委任

 道路使用許可申請について、具体的な手続きは道路交通法(1960年(昭和35年法律第105号)第78条第6項により、内閣府令に委任されています。

道路交通法(1960年(昭和35年法律第105号)第78条第6項
 第一項の申請書の様式、第三項の許可証の様式その他前条第一項の許可の手続について必要な事項は、内閣府令で定める。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

内閣府令とは

 内閣府令とは、内閣総理大臣が内閣府設置法(1999年(平成11年法律第89号)第7条第3項に基づいて発する内閣府の命令を言います。

内閣府設置法(1999年(平成11年法律第89号)第7条第3項
 内閣総理大臣は、内閣府に係る主任の行政事務について、法律若しくは政令を施行するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、内閣府の命令として内閣府令を発することができる。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=411AC0000000089

 条文で規定されているとおり、内閣府令とは、内閣府が主任する行政事務について、法律もしくは政令を施行するため、または法律もしくは政令の特別の委任に基づいて、内閣総理大臣が発するものです。

 行政法の学問的な分類によれば、「命令」に位置づけられます。

 行政法による「命令」とは、行政機関が制定する法規を言い、「法規命令」とも言います。

 また、行政規則とあわせて行政立法の一つとされます。

 行政法学での「命令」もさらに細分化されますが、道路交通法(1960年(昭和35年法律第105号)第78条第6項により制定される命令は、執行命令ないし実施命令に位置づけられます。

 道路使用許可申請を規定する道路交通法を主任する省庁は内閣府の外局である国家公安委員会ですので、道路路交通法の施行のために内閣府令が制定されています。

道路交通法施行規則の規定

道路交通法施行規則について

 こうして制定されたのが、道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)です。

 なお、道路交通法施行規則が制定されたのは、いわゆる省庁再編の前ですので、法規の番号は当時の「総理府令」になっています。

 道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)は道路交通法(1960年(昭和35年法律第105号)第78条第6項の規定を受け、第10条から第12条まで3つの条文をおいています。

「内閣府令で定める事項を記載した申請書」(道路使用許可申請書)

 道路使用許可を受けようとする者は、「内閣府令で定める事項を記載した申請書」を所轄警察署長に提出しなければならないと定められています(道路交通法(1960年(昭和35年)法律第105号・第78条第1項)。

道路交通法(1960年(昭和35年)法律第105号・第78条第1項
 前条第一項の規定による許可を受けようとする者は、内閣府令で定める事項を記載した申請書を所轄警察署長に提出しなければならない。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

 この条文が定めている「内閣府令で定める事項を記載した申請書」のことを一般的に「道路使用許可申請書」と呼んでいます。

 そして、この一般的に「道路使用許可申請書」と呼ばれる「内閣府令で定める事項を記載した申請書」について、「必要な事項は、内閣府令で定める。」とされています(道路交通法(1960年(昭和35年)法律第105号・第78条第6項)。

道路交通法(1960年(昭和35年)法律第105号・第78条第6項
 第一項の申請書の様式、第三項の許可証の様式その他前条第一項の許可の手続について必要な事項は、内閣府令で定める。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105

 この条文を受けて、「内閣府令で定める事項を記載した申請書」(道路使用許可申請書)を2通提出しなければならない、と定められています(道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)・第10条第2項)。

道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)・第10条第2項
 法第七十八条第一項の申請書及び法第七十八条第三項の許可証の様式は、別記様式第六のとおりとし、申請書は、二通提出するものとする。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335M50000002060

道路使用許可申請に必要な添付資料の規定

 道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)は、道路使用許可申請に必要な添付資料の規定として、第10条第3項をおいています。

道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)第10条第3項
 前項の申請書には、道路使用の場所又は区間の付近の見取図その他の第一項各号の事項を補足するために公安委員会が必要と認めて定めた書類を添付しなければならない。

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335M50000002060

道路交通法施行規則が定める道路使用許可申請に必要な添付資料

 道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)第10条第3項の規定により、道路交通法施行規則が定める道路使用許可申請に必要な添付資料は以下の2つであることがわかります。

  1. 道路使用の場所又は区間の付近の見取図。
  2. その他の第一項各号の事項を補足するために公安委員会が必要と認めて定めた書類。

 以下、整理します。

道路使用の場所又は区間の付近の見取図

 道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)第10条第3項の規定により、道路使用許可申請を行う場合には、必ず、道路使用の場所又は区間の付近の見取図が必要であることになります。

その他の第一項各号の事項を補足するために公安委員会が必要と認めて定めた書類

 道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)第10条第3項の規定により、「その他の第一項各号の事項を補足するために公安委員会が必要と認めて定めた書類」が必要となります。

 具体的にどのような書類が必要とされているかは、それぞれの都道府県の公安委員会ごとに異なります。

 今回、問題にしているのは神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の妥当性ですので、神奈川県公安委員会が「必要と認めて定めた書類」が必要であることになります。

神奈川県公安委員会が必要と認めて定めた書類

 神奈川県公安委員会は、道路使用許可申請の運用について、神奈川県道路交通法施行細則(1969年(昭和44年)2月18日・公安委員会規則第1号)第16条、第17条の2つの条文を定めています。

 しかし、道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)第10条第3項の規定による「その他の第一項各号の事項を補足するために公安委員会が必要と認めて定めた書類」についての規定はありません。

 つまり、神奈川県警で道路使用許可申請を行う場合には、法令上必要となるのは「道路使用許可申請書」および「道路使用の場所又は区間の付近の見取図」の2つのみということになります。

 さくら行政書士事務所は道路交通行政法規の研究活動も行っていますので率直に述べますが「神奈川県公安委員会は、必要な条文を定めていない。」という状態です。

 道路交通法施行規則(1960年(昭和35年)総理府令第60号)第10条第3項の規定により定めることを求められているにも関わらず定めていない神奈川県公安委員会の懈怠と言わざるを得ません。

神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の運用の検討

 法律の説明が長くなりましたが、このページの本来のテーマである「神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の運用の検討」に戻ります。

 上述したように、神奈川県金沢警察署では、道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用を行っています。

 この運用は法律上適法なのでしょうか、また、法律上適法であるとしても、行政法上妥当性が認められるでしょうか。

法律上の適法性

 解説したとおり、神奈川県警で道路使用許可申請を行う場合には、法令上必要となるのは「道路使用許可申請書」および「道路使用の場所又は区間の付近の見取図」の2つのみです。

 この「道路使用の場所又は区間の付近の見取図」を拡大解釈して、「道路使用の場所又は区間の付近の見取図は縮尺の違う2種類が必要である。」と主張することは法律解釈上無理があると言わざるを得ません。

 もちろん、法律上の根拠無く「この書類が必要だ。」と行政機関である神奈川県金沢警察署が主張することは「法律による行政」という行政法学の最も根本的な大原則の一つに違反します。

 このような主張は「法律による行政の原理」に反しますので認められません。

 神奈川県金沢警察署の、道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用は法令上の根拠に欠けます。

 さくら行政書士事務所は、神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用は法律上の適法性に欠けるものだと考えます。

行政法上の妥当性

 また、行政法上の妥当性はあるでしょうか。

 さくら行政書士事務所の知る限り、「縮尺の異なる二種類の周辺地図、付近見取図を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用を行っている警察署は、神奈川県金沢警察署だけです。

 他の都道府県の警察署はもちろん、神奈川県内の他の警察署でもこのような運用は行っていません。

 神奈川県内の他の警察署を含め、他の警察署が全く行っていない以上、「縮尺の異なる二種類の周辺地図、付近見取図を用意しないと、道路使用許可申請について判断できない」という主張に正当性があるとは考えられません。

 さくら行政書士事務所は、神奈川県金沢警察署の、道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用は申請者に必要以上の負担を課すものであり、行政法上の妥当性も欠けると考えます。

さくら行政書士事務所の見解

 以上により、神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用は法律上の適法性に欠けるものであり、かつ、行政法上の妥当性も欠けると考えます。

神奈川県警察本部の見解

 さくら行政書士事務所が神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の代理、代行を受任したときに、神奈川県金沢警察署では道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用を行っていると知りました。

 さくら行政書士事務所は、この神奈川県金沢警察署の運用について、法律上の適法性および行政法上の妥当性を神奈川県警察本部に問い合わせました。

 2016年6月30日・木曜日に神奈川県警察本部に問い合わせたところ、神奈川県警察本部は、神奈川県金沢警察署では道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用を行っているとご存知無かったとのことで、神奈川県警察本部から、神奈川県金沢警察署に指導するとの回答をいただきました。

 その神奈川県警察本部の指導により、神奈川県金沢警察署の交通課の係長の方より、2016年6月30日・木曜日にさくら行政書士事務所代表行政書士に対して、謝罪と、「このような運用は不適切であるので、以後、改善する。」とのご連絡がありました。

神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の運用

 さくら行政書士事務所が神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の代理、代行を受任したときに、2021年5月7日・金曜日の時点で、従前と変わらず、神奈川県金沢警察署では道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について「縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という運用を行っていると知りました。

 この神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の運用は、神奈川県警察本部の指導に違反するものであり、しかも、2016年6月30日・木曜日にさくら行政書士事務所代表行政書士に対して行った、謝罪と、「このような運用は不適切であるので、以後、改善する。」との約束を果たしていないものです。

 これについて、さくら行政書士事務所としては違法性と不当性を指摘せざるを得ません。

神奈川県金沢警察署の道路使用許可申請の運用についての問い合わせと回答

 さくら行政書士事務所は、神奈川県金沢警察署が行っている「道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という行政指導(行政手続法(1993年(平成5年)法律第88号)第2条第6号)について、行政手続法(1993年(平成5年)法律第88号)第35条第3項の規定に基づき書面での回答を求めています。

 これについて、神奈川県金沢警察署より回答がありましたら、このサイトでもご報告したいと思います。

神奈川県金沢警察署での道路使用許可申請の代理、代行について

 神奈川県金沢警察署で道路使用許可申請する方は、「道路使用許可申請に必要な周辺地図、付近見取図について縮尺の異なる二種類を用意しないと、道路使用許可申請を受理しない。」という行政指導をご存知無い方がほとんどではないでしょうか。

 何度も神奈川県金沢警察署で道路使用許可申請を行っている方は縮尺の異なる二種類の周辺地図、付近見取図を用意して申請をしていると思いますが、初めて神奈川県金沢警察署で道路使用許可申請を行っている方はもちろんご存知無いと思います。

 このような場合は、窓口の警察官の方に言われるまま、申請を諦めて、縮尺の異なる周辺地図、付近見取図を用意して申請し直していると思います。

 もちろん、法律が専門ではない一般の方が、道路交通法、道路交通法施行規則、神奈川県道路交通法施行細則、行政手続法の正確な知識に基づき、窓口の警察官の方に運用の不当性を交渉することは無理だと思います。

 このような事案もありますので、専門の法律専門職である行政書士に道路使用許可申請の代理、代行について依頼することは十分に費用に見合う利益があると思います。

道路使用許可申請、道路占用許可申請、足場設置許可申請などの代理、代行

 大学および大学院で法律学を専攻した行政書士が、道路使用許可申請、道路占用許可申請、足場設置許可申請などを代理、代行します。

「道路行政法規」が専門の行政書士事務所

 さくら行政書士事務所は、道路使用許可申請、道路占用許可申請、足場設置許可申請など「道路交通法規」(道路交通法、道路法などの法律)が専門の行政書士事務所です。

 2006年8月の開業以来、通算4,000件以上、毎年300件以上の申請の代理、代行を受任してきました。

代理、代行の受任地域

 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県などを主に取り扱っていますが、長野県、静岡県、茨城県、群馬県、栃木県、山梨県、福島県、新潟県などの地域も受任します。

 ご依頼があれば日本全国全ての都道府県で受任します。

行政書士以外が代理、代行をすることはできません

 行政書士ではない一般の会社が、道路使用許可申請書や道路占用許可申請書の作成を代行することは、行政書士法などの法律で禁止されている違法行為であり、懲役刑や罰金刑を含む刑罰の対象となります。詳細はこちらのページをご参照ください。

道路使用許可申請、道路占用許可申請の代理、代行の資格

 例えば、高所作業車などの車両のレンタル会社や警備員、誘導員の派遣会社などが、道路使用許可申請の代理、代行をすることは行政書士法違反という犯罪になり、懲役刑を含む刑罰の対象となります。

 ご依頼者さまにもご迷惑がかかる恐れがございますので、代理、代行は行政書士をご利用ください。

代理、代行の受任費用

 道路使用許可申請、道路占用許可申請、足場設置許可申請の代理、代行の委任契約費用は、無料で見積もりをお作りします。

 無料でお作りしますので、費用のご負担はございません。

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 どうぞお気軽にお声かけください。

 ここまでお読みいただきまして、ありがとうございます。